プロザックの効果
プロザック(Prozac)はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類される抗うつ剤です。オリジナルの開発元はイーライリリー社です。同系統の薬では初めて開発され世界中で2000万人以上が服用しているといわれています。プロザックの適用は軽度〜中度のうつ病、強迫性障害、パニック障害、全般性不安障害、社会不安障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、月経前不快気分障害、過食症など。重度のうつ病患者には慎重な投与が必要との報告があり、適用から外れています。
プロザックは脳内のセロトニンの量が増えるように働く薬品です。セロトニンはモノアミン神経伝達物質で、感情のコントロールを左右します。不快感を支配するノルアドレナリンと、快感、興奮を支配するドーパミン、この二つを解消する物質がセロトニンです。セロトニンによって感情のバランスが保たれるのです。セロトニンは脳内のシナプス間隙に放出され神経伝達の橋渡しを担当しています。しかし、セロトニンは常にシナプス間に滞留しているものでは無く、シナプスから放出された後、8割はレセプターに再吸収され、2割は酸素によって不活性化されて破棄れます。このセロトニンの放出量が少ないと、ドーパミンやノルアドレナリンが解消されず、興奮状態から抜け出せなくなったり、不快感から脱却できなくなります。SSRI プロザック錠が、セロトニンの再吸収を阻害して脳内のセロトニン量を増やすことでドーパミン、ノルアドレナリンの解消がスムーズに行えるようになり、感情を落ち着かせる効果を発揮します。
販売当初のアメリカでの評価は『魔法の薬』とまで謳われ「明るくなる」「積極的になれる」「自信が出てきて、友人が増える」という評判が立ち昇りました。うつ病等の患者のみならず、健常者が服用しても効果がある等といわれて爆発的な売り上げを記録しました。しかし、現在では当時発見できていなかった副作用などが報告され、特に症状の無い健常者が医師の指示も受けずに安易に服用するのを危険視する声があり、処方箋薬となりました。しかし、プロザックは他の精神安定剤などの効果の薄かった患者に効果の上がった実績があり、現在も世界中でトップシェアを誇っている抗うつ剤です。
プロザックの成分
成分名:フルオキセチン (Fluoxetine)
プロザックのジェネリックとは?
新薬が発売されますと製造元に一定期間の薬事特許が与えられます。特許期間中は別の製薬会社が同じ有効成分の薬品を製造することが禁止されます。
ジェネリック薬品とはこの特許期間の満了後、別のメーカーから出た同じ成分同じ効能の薬品をのことを言います。開発費が定価に乗っていないため、先発品よりも価格が 40%〜80% と安く発売されます。製品名や色形はメーカーごとで設定しますので、メーカー別でそれぞれ異なりますが含有成分は同じで効用の方も同様です。日本の医療現場では患者の負担が決して低くなく、これを軽減すべくジェネリック医薬品の普及に厚生省が乗り出し、広く知られるようになりました。呼称方法が特徴的で、製品名がメーカー数と同じだけあり、参入が多い製品は混乱が予想され、投薬ミスを未然に防ぐ目的で、成分名や、ジェネリック●●(純正品名)と呼ばれたりします。
プロザックの副作用
多くの副作用は服用開始初期に確認されています。
吐き気、不眠、傾眠、口渇、めまい、下痢、便秘、頭痛、食欲不振、味覚異常、アカシジア、静座不能、無力症、倦怠感、多汗。副作用発生率は軽度71.7%(気にならない程度)、中度25.9%(はっきり分る程度)が確認されましたが、重度(耐えられない程度)で中止に至る重篤なケースは2.4%でした。
プロザックの重大な副作用では、セロトニン症候群(錯乱、幻覚、不安、焦燥、興奮、反射亢進、ミオクロヌス、戦慄、頻脈、発汗、振戦等) 強度の筋強剛、無動緘黙、嚥下困難、血圧の変動、頻脈、錯乱、幻覚、せん妄、痙攣 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、低ナトリウム血症、重篤な肝機能障害があります。
また、因果関係は不明とされていますが、服用開始初期に、服用者の1%に自傷、自殺願望が強まる可能性が報告されています。他のSSRIでもプラセボ比較で5%増しの結果があり、自傷志向保持者への投与は家族、医師の連携をとりながら慎重に行われます。
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